皆さん、国数英理社という5教科の中で「暗記科目」といえば何ですか?
漢字を覚える国語…
単語を覚える英語…
年号、名前を覚える社会…
確かにこれらは暗記科目といえます。
しかし、もう一つ暗記科目といえるものがあります。
数学です。
「数学=思考力」という印象が世間では強いと思いますが、中学や高校の数学は暗記です。暗記した者勝ちです。
数学における暗記は大きくこの3つ。
- 定義
- 定理
- 解法
今回はこれらの暗記の重要性を説明していきます。
「定義」と「定理」の暗記と理解
「定義を定理を暗記するのは、当たり前だ」と思うかもしれません。これは確かに当たり前のことですが非常に重要であり、抜け落ちている生徒は多いです。
しっかりと今回は定義定理の重要性について触れていきたいと思います。
『定義』と『定理』とは
誰しもが分かる、掛け算で説明いたします。
例えば「2×3」は「2を3回足し合わせる」→「2+2+2」
を表しています。
これが掛け算の定義です。
「ある数字に対してもう一方の数の回数だけ繰り返し足し合わせる」
言葉にするとこのような感じでしょうか。
そして、小学二年生に暗記させられる「二、三が六」「二、四が八」といった「掛け算九九」はいうのは、定義から導き出せる「定理」のようなものです。
それらを暗記できたおかげで、掛け算に時間がかからなくなっています。
このように「定理」の暗記が計算などを簡略化する上で重要であることは簡単に理解できるかと思います。
定義の重要性
「定義」の暗記と理解も定理と同じかそれ以上に重要です。
掛け算の場合ですと
「9×10」という問題が出た時「掛け算九九」という定理の中にない為、九九では解くことができません。
定義である
「9を10回足し合わせる」
これを理解できていることで、90という答えを出すことができます。
掛け算なのでそこまで考える必要はありませんが、関数や方程式などで「何をしているのか」という定義を全く理解できていない子が多いです。
その為、少し視点の変わった問題や、図形と関数が組み合わさった問題などが出ると何をすればいいか分からなくなってしまう子が続出しています。
「定義」「定理」の理解と暗記は大切です。
解法の暗記
先述の定義と定理は暗記というよりは、「理解」の性質が強かったかもしれませんがここからは完全に暗記の話になります。
そもそも皆さんは数学はどのように解きますか?
問題によって異なるとは思いますが、基本は
出題された問題を理解する
↓
解き方=解法を考える
↓
解法を見つけ出す(≒答えが出る)
という流れをイメージする人が多いと思います。
数学というのはこの流れで問題を辿ることは間違いありませんが、今回申し上げたいのは二番目のフローである「解法を考える」は「解法を暗記をする」ことによって大きく問題を解く時間を短縮できるということです。
難問を解くようになってくると、特に暗記の必要性が増してきます。
例えば、先日ツイッターでご紹介させていただいたこちらの問題などです。
この図の赤線が最短になる時の長さを求めよ、というものですが、この問題はかなり正答率が低かったようです。
皆さんは解けましたか?
展開をして、角度を求めて、、、どうすればいいんだ?
となった人もいるかと思います。もちろん、そこから補助線と相似を使って解法を導き出せた人もいるはずです。初めて見て、これを解けた人はかなり数学のセンスがあると思います。
しかし、この問題を解けた人は数学のセンスがある人だけはないはずです。
この問題を「知っていた人」も解けたはずです。しかも初めて見て解いた人よりもずっと早く!
言ってしまえば、この問題は
この解説を知っていて、暗記していれば瞬殺できます。
問題のパターンがある程度限られている中学までの数学は、特にこの傾向は強いです。
だからこそ「解法の暗記」が数学における一番のポイントとなってくるのです。
そして
解法知っていても、知らずに考えて解いても、配点は同じです。
つまり
数学は解き方をたくさん暗記した者勝ち
なのです。
数学の点数を伸ばしたい人はとにかく多くの問題を解き、解法を覚えていきましょう。
多くの問題と出会い、解法を覚えることで、知らない問題と出会った時も視点が広がってきます。
数学は暗記科目です。
終わり。
みやうち塾ブログ担当